皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。
リフォーム工事で出た廃材となる床柱。この再利用方法として、鏡のフレーム(枠)に加工するという案を持って、大工さんに相談。さあどんなフレームができあがるのか?というのが前回までのあらすじです。
さて年末のある日、私は店にはいませんでしたが、大工さんから電話が入り「完成しました~」
早っ!
私としては、床柱がどのように加工され、どのように形を変えてゆくのかを傍で観ながらレポートしたかったのですが、私が店に行ったときにはすでに完成品がそっと置かれてありました。
以下、合っているかどうかわかりませんが、たぶんこうだったんじゃないか、という工程を紹介します。
①まず、全長約2メートル40センチある床柱の化粧面(オモテ)を活かすため、厚みを計ってスライスし、さらに化粧面を長手(タテ)2本、短手(ヨコ)2本をカットしてゆきます。これらがフレームの前面にくる部材になります。
②化粧面のホゾ痕には同じ材の似たような模様の部分をホゾ穴のサイズに合わせてカットし、ボンドをつけて埋め込むことで、目立たなくします。
③鏡がおさまるよう、サイズ(高さ、幅、厚み)に合わせて木部を加工。
④同じ材からスライスした板ををフレームの外周囲に貼り付けます。
⑤背面に鏡を支えるベニヤ板を張り、裏からビス止めします。
私が寸法図に示して提案したものは、長手と短手の接合部を45度の角度で合わせ、内側にダボを打ち込んで接着する計画図でした。
けれども実際に使用可能な部材の面積や、化粧材独特の形状と接合部の相性を考慮し、大工さんがもう少し簡単で凹凸の差が目立ちにくいものにアレンジしてくれました。そもそもデザイン云々ではなく、こなままでは廃材となる床柱を鏡のフレームにうまくアップサイクルできるか、という試みですので、私としてはそこのところがうまくいけばいいわけでして、異論はありません、大工さんにお任せします、と。
というわけで今回はここまでです。
次回は、完成品の紹介と、今回の一連のシリーズのテーマである「アップサイクル」について少し触れてみようと思います。ではまた。