大阪 / 豊中市 / 工務店

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昭和の?大正の?明治の?それとも?

  • 2022年11月18日

皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。

株式会社森田工務店の前身は、元禄年間(西暦1688~1704年頃)創業と伝わる「大清」です。それ以前は大正9年頃にいちど解散しています。そこから4年後の大正13(1924)年に大清森田工務店として再興し、おかげさまで今日に至るわけですが、その頃のものと思われる大工道具が大清組の最後の棟梁家に遺されて伝わっています。

現在の大工さんは、作業用の自動車を持っていて、後部ハッチを開くと荷台には大工道具がズラリ、という方が多いのではないかと思います。けれども、自動車のない昔、大工は道具箱に必要な大工道具を収めて現場へ持ち運んだものです。通常、道具箱は持ち運びに便利な形状にアレンジされていますが、この道具箱はどちらかといえば、携行型ではなく置き型のように見えます。

写真の道具箱には、鉋(かんな)各種、鑿(のみ)各種、墨壺(すみつぼ)、墨指(すみさ)し、矢立(やたて)などが収めてありました。小道具箱といったところでしょうか。中の道具類については、きわめて一般的な大工道具ですが、これらもいつか紹介したいと思います。

大正9年頃の大清解散の経緯を含めて考えますと、あくまで私見ですが、この小道具箱は明治期の7代・清太郎が使用していたものが、夭折(ようせつ=早死)した8代・清三郎を経て、その子・清治(戦死)に受け継がれていたものではないかと推測されます。

森田工務店記念館があれば、展示してもよいのかもしれませんが、残念ながらそのような記念館がなく、また建設予定もありませんので、悪しからず。ではまた。