皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。
事務所の引出の奥のほうから、こんなん出ましたけど。
現在の定規は透明のプラスチック製ですが、昔の定規は竹でできています。さらに、見づらいかもしれませんが、目盛りの部分に違いがあるのがわかりますか?
透明の定規は1センチメートルごとに数字が入っていますが、竹の定規は1寸ごとです。
竹定規の小さなひと目盛りは「1分(いちぶ)」といって、透明定規の3mmの目盛りにぴったりくるように見えますが、厳密には3.03mmなのです。
これが10倍の1寸になると、ほんのわずかですが目盛りがずれてきます。1寸をさらに10倍しますと、1尺(約30.3㎝)になり、ここでようやく30㎝の目盛りとの差(0.3㎝=3㎜)に気付きます。
1寸は「だいたい3㎝」という理解でいいと思いますが、10寸=1尺になると30.3㎝、ということも併せて知っておかなければ「あれ、昔の定規だから目盛り線がいい加減なのね」とか、「100均で買ったプラスチックの定規だから不正確なんだわ」などという解釈をしてしまいがちです。そうではありません。これは誤差でもなんでもなく、文字通り「寸分違(すんぶんたが)わず」です。ここまでは。ここからは寸分の違いが出てきて面白いのですが、また別の機会にお話ししたいと思います。ではまた。