皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。
このほど、「タオル屋さん」とお話させて頂くご縁がありました。手や顔を拭く、あのタオルです。ちなみに英語では [ towel ] と書きますが、発音は「タオル」ではありません。カタカナで表記するとすれば「タゥウォゥ」でしょうか、英語圏の方に通じるかどうかは自信がありませんが、機会があれば試してみてください。
そのタゥウォゥ(面倒なので以下タオルに戻します)、ここでは匁(もんめ)という単位がふつうに使われています。匁といえば、私が子供の頃は市場のお肉屋さんでも見かけた単位ですが、現在はグラム表示になっています。
匁は尺貫法による「重さ」の単位のひとつです。以前、建築の世界ではいまだに寸、尺、間(けん)など昔の長さの単位が使われる機会がある、というお話をしましたが、タオル業界でも似たようなところがあるようで、匁の数値が大きいタオルほど、厚みのある、良質の品なのだとか。高級ホテルのバスルームにあるタオルと、安いビジネスホテルやスーパー銭湯にあるタオルの違い、と言えば分かりやすいですか。そんな高級ホテルに泊まったことがない?私もです!一緒に高級ホテルの分厚くて吸水性のすぐれたタオルのことを想像しましょう。
日本タオル産業の発祥は、大阪府南部の泉州が早く、次いで四国の今治です。現在は今治タオルが有名ですが、意外と身近に触れているのは、実は泉州タオルだったりします。
興味深い話を聞きました。泉州で発展したタオル産業、昔は商売人がメーカー(工場)のある泉州までタオルを「仕入れ」にいったそうです。ですから泉州タオルのメーカーは、訪ねて来たお客さんに対応するスタンス。一方今治タオルは、四国にいるだけではモノが売れませんから、メーカーさんの方から商売人のいるお店まで積極的に出張営業して注文を頂くスタンスだったとか。もし私が商売人なら、メーカーさんにサンプルを持ってきていただく方が、わざわざ現地まで買いにゆく手間が省けていいかなあ、なんて。
ブランド化に成功し、売り上げを伸ばしているのは「今治」のようですが、そういう商いの方法の違いと関係あるのかもしれませんね。
近頃は外国産タオルも国産並みに品質が上がってきています。国産タオル産業も胡坐(あぐら)をかくことなく、さらに頑張ってほしいものです。ではまた。