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灯台もと暗し

  • 2024年5月23日

皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。

家の整理をしておりますと、こんな本が出てきました。

豊中たずねある記】です。著者の鹿島友治は、昭和時代に豊中で小学校の教鞭をとる傍ら、郷土史家として、また民俗学者として、民間の言い伝えや伝説、昔の子どもの遊びなどを調べておられる先生でした。とにかくどこでも足を運んで、地元の方から話を聞きとって記録して、と正に「たずねある記」というタイトルがぴったりの著作です。

この本には、鹿島先生が生前に調べた豊中の色んな昔話が収録されています。中にはここ勝部のことや、近辺の神社仏閣の棟札(その建物をいつ、だれが建築したかわかる記録)などが調べられており、たいへん貴重な記録です。一時期、私は森田工務店のルーツを研究していたことがあったので、資料となるこの本を探していたのですが、当然普通の本屋さんには扱ってなくて、図書館に行くと郷土史のコーナーにかろうじて1冊おいているかどうか。という、とにかく超マニア向けの本です。

そんな本が、まさか家の本棚からこんなきれいな状態で出てくるとは!

私の父は大変な読書家でしたが、ちょっとジャンルがちがいます。

実は鹿島先生は、母が小学校の時の先生で、この本もたぶん先生から直接頂いたのだと思います。私も小学生のころに、すでに教職を退かれていた鹿島先生にお会いしています。その先生が「豊中たずねある記」の鹿島先生だったとは思いもしませんでした。今だったらたくさんお話を聞かせて頂きたかったのですが…。

本がきれいな状態だったのは、母が内容にまったく興味を示さず、開きもしなかったのではないでしょうか。無理のない話です。とくに自費出版系の本などでよくある話ですな。

灯台もと暗し】とはこのことやん、と思いつつ、大事にしまっておこうと、本棚に戻した次第です。ではまた。