皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。
豊中建設業協会の旅行で北陸に行ってきました。
能登半島で見た住宅の風景は、真っ黒でピカピカに光る屋根瓦のお宅がとても多いのが特徴的です。関西ではない光景ですね。
何枚か写真を撮ったのですが、なにぶん見ず知らずの他所様のお宅ですので、不用意に掲載するのは控えたいと思います。かわりにフリー素材からよく似た【風景写真】を探してきましたので、風景の中の黒い瓦としてご覧ください。
関西の瓦の多くは淡路島産で【いぶし銀】と呼ばれる鈍く光った銀色が特徴ですが、ここ能登の瓦はとにかく黒い。そして釉薬(ゆうやく)でしょうか、つやつやしています。
簡単にまとめると、重量があり、雪と潮と風に強いのが特徴だそうで、まさにご当地ならではの環境に適した瓦なのだと思います。
しかし一方で、これは全国的に言えることかもしれませんが、屋根に重い瓦などがある建物は、重量に耐えるだけのしっかりした構造が要求されます。屋根の重みに耐えられない建物は地震などでつぶれてしまいます。
誤解のないように願いたいのですが、瓦屋根が悪くて軽量のスレート屋根が良いということではありません。地震が起こると瓦屋根がすぐ問題のように言われがちですが、物事の本質を見誤らないようにしなければいけません。
たとえば、重量挙げの選手が重いバーベルを上げられるのは、トレーニングによってバーベルを支えるだけの全身の筋肉が発達しているからです。私が今、100㎏のバーベルを持ち上げられないのは、バーベルが重いからでしょうか?違います、私の体に100㎏を支える筋肉が備わっていないからです。それは年齢的な衰えであったり、運動不足であったり…。簡単な例えですが、この理屈に似ています。
ともかく、バスの車窓から眺める黒光りの瓦屋根は、ご当地の方には見慣れた景色かもしれませんが、いいもんですよ。一日も早い能登の復興を願っています。ではまた。