皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。
建設業協会の旅行記第4弾、タイトルからしてすでに怪しいわけですが、先に脱線予告をしておきます。今回は脱線メインのお話です。
私たちが観光バスで訪れた石川県七尾市には、かつて日本五大山城のひとつと評された七尾城がありました。能登畠山氏の本拠地で、かの戦国大名上杉謙信の攻城を実に1年近くも防ぎ続けたという難攻不落の要害でした。最終的には謙信によって攻略されてしまうのですが、知る人ぞ知る名城、戦国マニアにはたまらない史跡であります。
と、まるで行ってきたかのように書いてしまいましたが、今回の旅行では七尾城には立ち寄っておりません。旅行記としては完全な余談になるのですが…。
七尾城跡の中腹には、そのままお城の名前を冠した料理旅館があります。
知る人ぞ知る、というあたりは七尾城と同じですが、本物の七尾城の大きさとは比べ物にならないほど小さな旅館です。私も一度だけ家族と訪れたことがありますが、料理は絶品、お風呂はまあまあ…と、宿の女将さんがみずからそうおっしゃっていたような記憶がありますが、まあ本当にその通りでして、とてもお茶目な方です。
この地は過去にも大きな地震(H19、能登半島地震)や災害を経験し、またコロナ自粛による観光飲食業が大打撃を被った時も、ひたすら耐え続けたといいます。
そして令和6年1月1日の能登半島大地震、さらには追い打ちのようなこの夏の豪雨災害です。気になって、その料理旅館さんのホームページを開きますと、驚きました。
・各方面から安否の確認や励まし等の連絡をたくさんあり感謝していること。
・地震直後、津波から避難してきた人たちに対し、独自の対応をしてきたこと。
・地域一帯が断水している状況で、旅館の地下水を使って被災者にお風呂を無償提供し続けたこと。
・旅館も地震で損傷している中、建物の補修と営業再開よりも被災者衛生を優先したこと。
人の真価は、非常事態のときに問われるといいます。この旅館のHPを見る限りは【困ったときはおたがいさま】の精神で、自分たちも傷ついている中で他の被災者のことにも気をかけておられる姿が印象的でした。困難に立ち向かう姿をみて、私は少し誇らしい気持ちになりました。願わくば私もそのようにありたいと思う次第でありますが、どうでしょうねえ…。
旅館の改修や営業再開はまだ先のことになるのかもしれませんが、難攻不落の七尾城は、困難と戦ってこれを打ち払うものと確信しております。
とまあ、今回のブログは大脱線の回でしたが、そんな【料理旅館 七尾城】の近くの七尾トンネルをくぐって、私たちの観光バスは石川県を後にしたのでした。ではまた。