皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。
リフォームの床組みが進んでおります。前回は束石→床束→大引→根太まで紹介しました。本日は、防腐防蟻です。
写真は一見、塗装屋さんの塗料と刷毛(はけ)に見えますが、塗料ではありません。
建築物は、通常、地面の上に建ててゆきますが、地上や地中には、木をを齧(かじ)ったり腐らせたりする【役目】を持った虫たちがいます。シロアリなどがその代表格として有名ですよね。
自然界における彼らの役割はとても重要で、自然界全体のサイクルを考えれば、お役目ご苦労さまです、と言うべきところなのでしょうが、こと人間の建物にとっては困った話になるわけです。せっかく作り上げた建物を、そうやすやすと齧られてたまるか、であります。
建物、とくに木造建築にダメージを与えるシロアリ被害を防ぐため、床下部分で使われる材木には、防腐・防蟻処理を行います。
昔の防蟻薬剤の成分は虫によく効いた反面、人体への影響が問題視され、現在は違った種類の薬剤を使用するようです。
これらは通常防蟻屋さんの仕事で、建物の床下に潜ってチェックしたり、薬剤散布を行ったりしてくれますが、数量がごく少量の場合は、大工さんなどが塗布することもあります。薬剤は着色してありますので、塗ったところ、塗っていないところが一目瞭然ですね。
自然由来だけ考えると、シロアリに強い樹種を床材に選んだり、シロアリを好んで食べるヤモリや、害虫を捕食してくれるクモなどが棲息しているのがいいのでしょうけれども、ヤモリがガラス窓に張り付いていたり、あちこちにクモの巣を張られると、不快に思われる方もありますので、何が正解、というのは一概に言えず、難しいところですね。
どちらにせよ建物を長持ちさせたいところは一緒です。ではまた。