皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。
西山家住宅って、ご存じですか?豊中市岡町にある、国指定の有形文化財です。詳しいことは豊中市のホームページをご覧ください。
阪急宝塚線は、明治時代の終わりごろに「箕面有馬電気軌道」として開通しました。岡町駅はその当初から駅舎として存在していましたので、非常に歴史があるんですね。
近代の町づくりは、駅を中心に町を形成発展させてゆきますが、この岡町駅前も、阪急岡町駅のすぐ近くで住宅地の開発が行われたそうです。当時としてはモダンな発想で、高級住宅街の先駆けといえるものでした。
西山住宅の周辺にも、同時期の建築と思われる、古いけれど瀟洒(しょうしゃ=おしゃれ)な佇まいの住宅がたくさんありましたが、老朽化や空家化で建て替えが進み、古い住宅は姿を消しつつあります。
さて、森田工務店の前身である「大清組」は、江戸期には木造住宅の他、社寺の建築や修理を行っていましたが、明治期には、すでにこのような建売住宅の施工を請け負っていたようで、現在の私たちの仕事に通じるものがあります。この当時の親方は、大清7代目の森田清太郎で、森田工務店創業者・森田仙吉の父です。
西山邸の母屋部分を森田工務店が施工したと伝わっているようです。当方には残念ながらその記録が残っていません。江戸期や大正期のものは、一部残っているのですが。
その後、西山邸は改築・増築を重ね、また立派な庭を拵え、現在の姿になっています。古いけれども立派な造りです。
現在は豊中市は所有し管理しています。ときどき見学会なんかも催しているようです。素晴らしい庭と、明治・大正期の和洋折衷住宅のセンスを楽しむことができます。ご興味のある方は、豊中市までお問合せください。ではまた。