皆さんこんにちは、株式会社森田工務店の森田晃司です。
今回は建築工事で使われる道具を紹介します。建築現場には、いろいろな道具があります。先日現場を見て回ったとき、こんな道具が動いていました。さてこれはなんでしょうか?
ヒントは左官職人の道具です。

これは、撹拌(かくはん)機とかミキサーとかいいます。建築土木などで大量のセメントを使用する場合は、ミキサー車(生コン車)が出てきますが、住宅家屋の規模であればこんな道具が使われるんです。
上の方の大きな桶部分にセメントの粉材などを入れ、そこに緑色の桶に貯めてある水を注ぎます。本体の桶の中には羽がついており、電源を入れると一定の速度で羽が回り、粉材と水が練り混ぜられ、化学反応によって徐々に固まっていきます。写真では、ドロドロの状態のセメントが別の桶に貯めているのがわかりますかね。
セメントですから、このまま放っておくと硬化が進み、カチカチに固まってしまいます。そうなる前に左官職人は仕事をします。このドロドロを盛板にどさっと乗せて、鏝(コテ)で壁や床などにきれいに薄ーく、きれいに塗りひろげていきます。左官は塗装とは少し違っていて、土やセメントなどを薄く塗り付けることを「しごく」といいます。
左官屋さんが鏝にモルタルを乗せて壁をしごいていきます。職人が作業するとき集中するので基本無言です。作業場では、左官の鏝が壁をこする「カシューッ…、カシューッ…」という音だけが響きます。私はこの音が好きです。
しかしこんな桶で練った大量のセメントを壁のところまで持って行って、またなくなったらミキサーのところまで取りに戻って…というのは大変です。そこで、これはなんでしょうか?その2です。

写真が粗くてわかりづらいかもしれませんが…。これは「圧送機」というそうです。まあ、ポンプですね。出来上がったドロドロのセメントをホースを通して遠くや高い場所へ「圧送(あっそう)」する機械で、先ほどのミキサーとセットで使われることが多いようです。
セメントってけっこうずっしり重いんですが、これを使えばホースで狙った場所に直接流し込めるので、職人さんの負担がぐっと減りますよね。まったく機械サマサマです。ではまた。